
梅の花がほころび始めると、春の訪れを感じ、
黄色のマンサク、房アカシア、そして球根たちのチューリップ、ヒヤシンスと、
草花の色の彩りに季節を感じるようになります。
3月中旬にもなると、やはり日本人はさ・く・ら。
富士山を神々しく感じる気持ちは、日本人に生まれるとなぜか心に刷り込まれていますが、
その富士山が春霞でその威厳ある姿を目にすることが、東京に住んでいてむずかしくなった頃、
”桜咲く”が日に日に待ち遠しくなります。
春はなかなか足取りが遅く、ぽかぽかの半袖でもいいような陽気であったり、
北風の冷たい凍える寒さだったりします。
そんな三寒四温を経て、春はやってきますが、移ろい易い天気の予報と同時に発表される桜の開花予想。
今年、東京では、何時になるのでしょうか?
天候によって楽しめる長さも変わってくるのが、花の命の短さですが、
開花から花吹雪の散り行く姿の美しさは、日本人が愛するやはり桜が一番ではないかと思います。
そんな桜は、今では、日本の花として、季節を重要視する着物の世界では、
一年中、着られる絵柄の花となっているそうです。
そして、お菓子の世界では、いえお菓子の世界だけでなく、
この桜の時季は、生活雑貨に至るまで、さくらものが商品化され、店頭に並びます。
さて、そこで、今日いただいたお菓子は、そんな桜に想いを馳せて、
我がお茶シスターズのメンバーがチョイスしてくれました。
鼓月さんの”花すだれ”
小豆餡、桜葉入り道明寺羹製。
関西風の桜餅だということです。
茶巾で絞った様子が、桜のはなびらのようで、奥ゆかしいやさしいお味のお品でした。
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