7月14日火曜日
5時過ぎ、甘夏が目を覚まし、私を起こすために横に添い寝し、わざと身体を押し付けてくる。
あ~あ、もう起きないといけないのかぁと、うとうとしていた時、突然柚子が痙攣し始めた。
呼吸が荒く苦しんで、体中が震え、全身の力が抜けていた。
「柚子柚子」何度も呼んだ。
意識が飛んでいた。
ベッドから飛び降りて水を汲みにいき、シリンジで何度も流し込んだ。
肺に入ったら大変。
注意をして…。
唇や舌が乾いていた。
そして白くなっていた。
あぁ~もうだめなのか!それが今日なのか、パニックした。
しばらくすると治まった。
そして大きないびきをかき始めた。
ただ事ではなかった。
朝の散歩は、別に行くことにした。
バギーに乗せて行くのも、負担になるような容態だった。
かぼすと甘夏は、greに任せ、私は柚子を連れ、外に出た。
勿論今朝は、用を足すだけ…。
足がふらふらして、立っていられなかった。
しゃがんで用を足すことも辛いのか、20分ほど経ってようやくオシッコをした。
すぐに戻って休ませた。
眠っていた。
しばらくしてまた、すぐに発作が起こった。
また、同じように、シリンジで水を口の中に何度も流し込んだ。
戻ってきた…。
お散歩から戻ってきたかぼすは、心配だったのか、真っ先に柚子の元へ走っていった。
ただならぬ様子と、雨でもないのに別にお散歩だったのがきっと不安にさせたのだろう。
やっぱり柚子の息子…。
健気…。
朝食。
半分寝ているような状態の柚子の口を開けて、シリンジで送り込んだ。
舌が動いていたので、飲み込んでくれるだけの体力はあると思った。
それだけでも救われた。
でも、辛そうだった。
可哀想な気がしたので、ドッグフードをミキサーにかけたものはいつもの半分の量にして、エンシュアリキッドを多めにあげることにした。
9時、また発作が起こった。
水を口の中に次から次に入れて呼びかけた。
心がざわざわしてきた…。
「いやだ~、いやいや、」
戻ってきた…。
寝ている近くに水とシリンジを用意した。
10時、また…。
抱っこして水を送り込んで、揺すった。
戻ってきた…。
「よかったぁ~、よかったぁ~」泣きながら、肩に抱っこして抱きしめた。
マットに降ろし、横にさせると、2日ぶりのウンチが出ていた。
硬くていいウンチ。
こんな状態なのだ、当たり前。
驚きよりも出たことの喜びが大きかった。
けれど、そんな状態になるってことは、かなり、悪いのだ…。そう思った。
口から出血していた。
拭いても拭いても出てきた。
拭いたティッシュに肉片がぶら下がってきた。
口中をのぞいた。
自壊しているものなのか?
上あごが出血して、結構な量のレバーのようなものが張り付いていた。
どうしよう。
これが喉を詰まらせて、呼吸困難になっているのかもしれない。
そんな風に思った。
ピンセットで引っ張り出した。
麺棒で取り除いた。
水できれいにした。
しばらく落ち着いていた。
やっぱりこれが原因だったのか?だったら取り除いたし、安心していいのか…?
昼、かぼす、甘夏達の散歩の後に、外に出した。
立っていられなかった。
ふらふらだった。
オシッコしなかった。
初めてのおしめをした。
緊急事態だもの…。
それにもう、そういう段階にきたのかもしれない…。
私のすぐ見える場所に柚子の寝ているマットを持ってきて見守った。
3時、また発作が起こった。
同じようにした。
肉片が喉に詰まっているのではなかったのだ…。
戻ってきた…。
眠った。
その後すぐ、いきなり歩き始めた。よろよろ…。
見守った…。
腰を落とした。
オシッコのポーズ。
した。
オシメをしていることは気づいていなかったのか?
柚子のことだから、オシメをしているから、お部屋の中でも大丈夫。
そう思ってしたのかもしれない。
いづれにせよ、出るものは出てくれた。
本当にイイコだ。嬉しかった。
その後も少し徘徊した。
鼻粘液を取り、エンシュアをあげてみた。
飲んだ。ごくごく…。
いつもあげるショットグラスに2杯の量を飲んだ。
しかし、落ち着かず…。
よろよろしながら徘徊。
昼間より少し足を踏ん張れるようにはなっていた。
安定剤、今朝の様子では心配だったので、朝の分は与えていなかった。
やっぱり、与えないとだめなのか?
この徘徊は、癌疼痛なのか?
それとも、交感神経と副交感神経のバランスを崩しているだけなのか?
目が見えていないのに、歩き回る様子は異常だった。
あげることにした。
しばらくうろうろ…。
板の間で落ちた…。
何度、greに今日は危ないと連絡しようと思ったことだろう。
昼間の柚子の足の様子、亡くなる前の甚兵衛と同じだった。
甚兵衛は、亡くなる朝、散歩に出たけれど、数歩を歩くことがしんどそうだった。
そんなことは初めてだったので、とにかく具合が悪かったのだろう。
そしてその数時間後、甚兵衛は、逝ってしまった。
亡くなるなんて思っていなかった。
柚子、痙攣も今日はこんなにたくさん起こした。
いよいよなのか?
そばで見守っていても、いつまた発作が起きるのか?
怖かった…。
外は物凄い暑さだった。
かぼす、甘夏の散歩、今日は遅めに出ようと思っていた。
けれど、柚子をひとりにして大丈夫なのか?
ようやく眠りについたところだし、発作の度に水とエンシュアを何回かあげていたので、夕食時、起こすのは止めにした。
寝かせておいた。
だいぶ、落ち着いていた。
いつもなら、柚子の食事に時間がかかる。
作り始めるのは4時でも、散歩に出かけるのは5時過ぎてしまうのに、今日は、あっという間にかぼすと甘夏の食事が終り、5時過ぎ、散歩に出た。
暑さも少し和らいでいた。
柚子を置いていくのは本当に心配だったけれど、何かがあれば、それはそれ、柚子の運命なのだと思うことにした。
戻ってきてすぐさま、恐る恐る柚子の様子を見た。
爆睡していた。
そして、その夜、発作は、午後3時を最後になかった。
帰宅したgreは、連絡がなかったので、問題はないと思っていたと云った。
けれど、本当は発作が5回も起こっていた。
舌がチアノーゼっぽくなり目も裏返り、危なかった。
義母に夕方、「柚子ちゃん、危篤です」と伝えた。
夕飯時、やって来た。
「よ~く頑張ったよね~」もう死んでしまうかのような言葉をかけていた。
大丈夫、柚子はまだ、頑張れる…。
8時過ぎ、徘徊が始まった。
greが外に出してくれた。足取りはしっかりとして歩いたという。
オシッコもしてくれた。
10時半、少し不安はあったけれど、様子が活発になったので、安定剤とエンシュアを飲ませ、寝室に連れて行った。
  
|