◆お稽古のお菓子◆

2007年1月~4月


金多留満 ”日の出羊羹”(富士山羊羹) 豆富本舗 ”一寸松露豆”
梅花亭 ”浮雲” 梅花亭” 鮎の天ぷら最中”
梅花亭 ”柚子饅頭” 桃林堂 ”季節の生菓子” (かぼちゃ)
桃林堂 ”華山饅” 桃林堂 ”小鯛焼”
両口屋是清 ”花筏” 円果天 ”しろ月餅”
千里 ”らんまん” 千里 ”桜餅”
HIGASHIYA ”焦蜜羊羹” 和泉庄 ”焼桜”
和泉庄 ”金つば”

2007.1.19 金多留満 ”日の出羊羹”(富士山羊羹)

 富士の麓の和菓子専門店の、富士山をモチーフにしたお正月限定「初日の出羊羹」は、初釜のお席でいただきました。
 
 見た目にも楽しい寿なお品。

 完全限定で十二季は
”睦月富士”、”如月富士”、”弥生富士”、”卯月富士”、”皐月富士”、”水無月富士”、”文月富士”、”葉月富士”、”長月富士”、”神無月富士”、”霜月富士”、”師走富士”があり、
 
 季節限定では、
”春の富士山羊羹”、”夏の富士山羊羹”、”秋の富士山羊羹”、”冬の富士山羊羹”が、あるそうです。



2007.1.25 豆富本舗 ”一寸松露豆”

 丹波小豆を白双糖で煮上げ、一つ一つ手作りで仕上げているお菓子。

 一寸豆をかたちどった松露とお多福の豆落雁は節分を意識してお稽古でいただきました。

 砂糖衣がサクサクとした食感で甘く、お抹茶をまろやかにひきたててくれるお味でした


2007.2.7 梅花亭 ”浮雲”

 昭和10年創業以来、国産の安心して食べられる自然食材を、無添加にこだわってり、手仕事で仕上げているそうです。
 保存料なども使わないため日持ちがいたしません。

 ”浮雲”はその名の通り、空にぽっかりと浮かぶ雲をあらわした焼菓子です。

 卵白泡立てたメレンゲをオーブンで焼き上げ、中に小倉餡を挟んであるお菓子で、洋菓子のような感じもしました。

 「ふわっ、サクっ」の食感は和菓子の真骨頂かもしれません。


    
2007.2.7 梅花亭 ”鮎の天ぷら最中”

 鮎の形の最中皮を、国産の菜種油と米油で、さっと軽く揚げてあります。

 鮎は別名「香魚」とも呼ばれるそうで、最中を揚げることでこの香ばしさを表現したといいます。

 餡は、北海道小豆を使用した自家製の黒餡と、手芒と大福豆の白餡の二色がありましたが、この日は白餡をいただきました。

 餡を詰めてから約十時間ほど寝かせて、しっとりさせてから販売しているということですが、見た目よりも、天ぷらのような風味のある最中でした。

2007.2.7 梅花亭 ”柚子饅頭” 

 柚子饅頭に使う柚子は、徳島県から送ってもらい、黄色い皮だけをおろし金でひとつずつすりおろして使うそうです。

 綺麗な黄色の、素朴なお饅頭ですが、季節を感じるお味でした。


2007.2.21 風土菓 桃林堂 ”季節の生菓子”(かぼちゃ)

10月~3月に店頭に並ぶ季節の生菓子です。
本当に可愛いらしい大きさで、日向かぼちゃ本物そっくりなのがまた愛らしい。

かぼちゃの皮と、実を分けて裏ごし、実は実、皮は皮にしてして作るそうですが、
その細やかなお仕事、お味にも生かされています。


2007.2.21 風土菓 桃林堂 ”華山饅”

 腰高の焼いたお饅頭は、中が漉し餡で、懐かしいお味です。
 形もタイニーなのですが、お値段も一個137円と可愛いらしい。

2007.2.21 風土菓 桃林堂 ”小鯛焼”

 身長は8cm。この小さな鯛焼き”小鯛焼”
 その由来は、

 日本の伝統である見過ごされがちな庶民文化の中の愛すべき「たいやき」を、ちょっと贅沢と言われるかもしれませんが、桃林堂の「大納言粒餡」をいれて3日ぐらいは美味しく食べられるようにしたら...、ということで,
誕生したそうです。
 
 桃林堂さんの小鯛焼は、姿は小さくても、中には老舗が厳選して炊き上げた丹波大納言粒餡の入った、豪華なたいやきです。

 鯛ということもあって結婚の引き出物、誕生日やおめでたい記念日の贈り物として喜ばれているそうです。
 
 焼きたての鯛焼きとはまた違ったお味が楽しめる心が和らぐお品です。


2007.3.6 両口屋是清 ”花筏”

 桜の開花待たれるこの季節。
 満開の桜に吹く春風が、穏やかな川を花びらで埋めつくす、そんな姿を想像した花いかだ。

 桜色は羊羹製、中は小豆の漉し餡でした。
    

2007.3.6 円果天 ”しろ月餅”

 「円果天」の「円」は家庭円満、「果点」は中国語でお茶請けおやつを意味し、「天」は天の恵み、自然からの恵みを表しているそうです。
 
 人と人とのつながりや自然や季節を慈しむ心が「円果天」の名前には込められているそうです。

 中村屋さんの月餅は、中華街で買うそれとはまた違った風情の逸品ですが、伊勢丹限定ブランドのこちらの月餅は、一口大のお洒落な佇まい。
 パッケージや意匠にもこだわりが感じられます。

 この日にいただいた蓮の実を丁寧にこしてなめらかな食感に仕立てたという白蓮の実餡のしろ月餅は、外側はお餅で、月餅というより柔らかい、大福の食感でした。

 中華風小豆餡もあります。


2007.4.5 千里 ”らんまん”

 ”千里”さんはは、梅が丘にある町の和菓子屋さんですが、有名な羽根木公園の梅祭りの時、知った方はここを訪れます。
 数種しかない和菓子はどれも手作り。
 
 春爛漫をイメージしたものでしょうか?黄色い花びらが、寒天寄せの中に散らしてあるといった風情のお菓子でした。

2007.4.5 千里 ”桜餅”

 桜餅は関東風(長命寺餅):小麦粉あるいは白玉粉の生地を焼いた皮で、餡をクレープ状に巻いたもの。
 関西風(道明寺(餅)):糯米を蒸かして干し、粗めに挽いた粒状の道明寺粉を用いた皮に、饅頭のように餡を包んだものの2種類に大別されるようです。
 使われる桜の葉は葉がやわらかく毛が少ない大島桜の葉を、塩漬けにして使われていますが、関西では小さめの葉を好んで使う傾向にあり、 関西風の桜餅では葉を取らずに餅と一緒に食べることが多いようです。
 またその由来は、関東風の桜餅は1717年(享保2年)、江戸幕府八代将軍徳川吉宗が隅田川に桜を植えたところ、向島長命寺の門番、山本新六がその葉を使った餅を作リ、売ったものが最初とされています。
関西風の桜餅は、道明寺餅を椿の葉で挟んだ「椿餅」が原型とされているそうです。
 
”千里”さんの桜餅は、塩の効いた桜の葉2枚で漉し餡の餅が包まれた、長命寺の桜餅に代表される関東風です。


2007.4.12 HIGASHIYA ”焦蜜羊羹”

 香り高く焦がした砂糖蜜を練り込んだ羊羹は、ほろ苦い風味が口に広がります。
 他に大納言羊羹、濃茶羊羹、椰子の実羊羹があり全部で4種類の展開です。
 
 シンプルな中に一捻りのHIGASIYAさんは、時代を意識したおしゃれなお菓子作りです。


2007.4.12 和泉庄 ”焼桜”

 桜餅は、塩漬けした桜葉の香りがゆかしい春の代表菓ですが、江戸時代に向島長命寺の門番が周辺の桜の葉を利用して売り出したことに始まると伝えられています。
 
 江戸で桜餅が流行すると各地で真似をして作られるようになり、しだいに関東は小麦粉生地を薄くのばして焼いたものに餡をはさんだもの、 関西は米の粒が見える道明寺生地が主流になったようです。

 和泉庄の”焼桜”はピンク色に色づけされた関東タイプ。
 ふっくらとした食感で優しいお味でした。


2007.4.12 和泉庄 ”金つば”

 金つばは今や四角い形が主流ですが、本来はその名の通り、刀のつばを思わせる丸形で、指で押し跡をつけ、つばの形により似せたものも作られていたそうです。
 金つばが作られる前に、京都で売られた餡入りの焼餅の”銀つば”という菓子があったそうですが、その後江戸に伝わり、上方の銀貨幣主体に対し、江戸では金遣いだったためか、小麦粉生地に替えたものが”金つば”の名で売られるようになったといいいます。

 製法は今、寒天などで固めた餡生地に水溶きした小麦粉をつけて焼くのが一般的のようです。

 伝統を守った形に仕上げた和泉庄さんの”金つば”は、餡の味や形も、とてもしっかりとしたものでした。
 真ん中のへそにあるのは栗です。


お稽古日記 (炉)  和菓子の 目次  お稽古日記 (風炉)



◆茶道にかかわるオススメ本◆
〈茶の湯〉 〈茶道具〉
〈和菓子〉

〈着物〉


◆和菓子について◆
〈和菓子の話〉
〈和菓子の材料・粉〉
〈和菓子の材料・豆〉




  

HOME

フッターイメージ