◆お稽古のお菓子◆

2009年2月18日


俵屋吉富”柚羊羹” 本家尾張屋”そば餅 二條若狭屋”家喜芋(やきいも)”

2009.2.18 京都 俵屋吉富 ”柚羊羹”



俵屋吉富
さんの、代表銘菓、“雲龍(うんりゅう)”は、
大本山相国寺故山崎大耕老師が、命名されたという、
雲に乗る龍を表現した、丹波大納言小豆製の意匠棹菓子です。

包装紙に止められたシールや、紙袋に龍の意匠が施されているのは、
店の顔と言えるお菓子ということなのでしょう。

ご進物にもよく使われるお品です。

その
俵屋吉富さんの、この日いただいたお菓子は、
京都でしか手に入らない、『柚羊羹』。
長さは約12㎝で、4等分ほどに切り分けられいただける棹ものです。
若草色と、柚子の黄色は春をイメージさせてくれます。
柚子色はグラデーションになっていて、下にいくほど、透明感がありました。
若草色の部分は浮島でしょうか?
羊羹と対比する食感が味わえる、季節を感じるお菓子でした。


本日のお抹茶に、とてもよく合いました。

この日の茶銘は、“長寿” お詰は、”柳櫻園茶舗“




2009.2.18 京都 本家尾張屋 ”そば餅

 

餅という菓銘がついていますが、お饅頭です。
昔、そば粉を団子にして焚火に入れて焼いた物を「そば餅」と呼んでいたそうです。
その呼び名をそのままに伝えた『そば餅』は、
上質の北海道産小豆でつくったこしあんを、そば粉たっぷりの上皮で包み、
天火で焼き上げたそば饅頭だということです。

応仁の乱の前年創業という『本家尾張屋』さんは、さすがに超老舗のお蕎麦屋さんです。
シンプルで、見かけは素朴ですが、蕎麦の風味をたっぷり感じ、
餅の皮は、やや焦げているかなくらいの焼き加減ですが、
かえってほの苦い風味があって、甘すぎず、いいお味でした。


一個100円というお値段も、老舗ながら素朴です。


『本家尾張屋』さんの”そば板”


『本家尾張屋』 さんの ”そば餅”は、楽天で購入いただけます。




2009.2.18 京都 二條若狭屋 ”家喜芋(やきいも)”
 


二條若狭屋さんの初代の考案した『家喜芋』は、このお店の代表的銘菓。
時代に合わせて、その姿や販売方法も変えているようです。

今回購入のものは、こし餡・粒餡・白餡の3種類が一パックされた
3個入り620円のもの。
一つ一つ大きさが違っていて、写真大きいものから、粒餡。こし餡。白餡です。

首相、近衛文麿氏が、京都で園遊会が催された際、初代が献上したそうで、好評を得たといいます。
今でも人気は高く、進物用には青竹のざる入りで、
家喜芋の印を押したふきんのコラボで、贈答品としても、喜ばれているお品だそうです。

家喜芋(やきいも)というネーミングは、とても洒落ています。
形態もユニークです。

皮の材料を見ると、山芋とあります。
丹波山芋(つくね芋)だそうです。
薯蕷饅頭と同じ原材料ということなので、そのイメージでいただいてみると、
ふんわり感はなく、蒸してあるお饅頭ではないようです。
焼いて仕上げたお菓子でしょうか。

山芋の香りがほのかに感じられ、香ばしい風味と上品な甘さです。
白餡は、手亡豆と白小豆で作られたもののようで、しっかりとしたお味でした。




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